みな

細かく形を変えるガラスをあやつる難しさとおもしろさ
集中の秘訣は「頭の中を無にすること」

幼稚園からの親友とふたりで訪れた制作体験で、ガラス細工の奥深さと面白さに魅了されたのが職人になったきっかけ。もともともの作りが好きではあったが、特別手先が器用というわけではなかったため、始めたての頃はミリ単位の設計図と全く同じものを作ることに苦戦しました。商品によっては割れやすいものもありますし、リングのような小さなものはとくに高い技術が必要。ラインナップをひと通り、自信をもって作れるようになるには、1年以上かかりましたね。集中力を保つために、頭の中を無にして作業をしたりも。 急に話しかけられてビックリしちゃうくらい、自分の世界に没頭して制作しています。iriserのシリーズのなかでは、職人デビューをして一番最初に任された「ていてつ」シリーズが得意。1時間に2つしか作れなかった商品も、経験を重ねるにつれ、3つ、4つ…と、どんどん腕を上げていく過程が楽しいです。また、限られた時間の中で、ずれのないものを丁寧に、かつスピード感をもって制作する、そんな「量と質のバランスをとる」ことも必要。納期までのノルマがありつつも、やはり購入していただくからには、可愛くないものは世に出したくない。自分が作ったアクセサリーに恥ずかしくないように、こだわりを持って商品を作っています。

「相手の気持ちを想像しながら、まず自分が楽しむ」
日々の楽しみ、一緒に働く親友とガラスの未来を語るひととき

仕事以外の毎日の楽しみは晩酌(笑)と、親友との長電話です。幼稚園の頃からの親友は、子育てのことや仕事のことから人生観まで、何時間でも話ができてしまう、ソウルメイトみたいな存在。ふたりでよく話すのは「自分が楽しくないと、だれかを楽しくできない」ということ。まずは自分が楽しく生きる。つい忘れがちだけれど、大切にしているモットーです。また、常に「自分の向こうにいる人の気持ちを想像する」ことも心がけています。アクセサリーを買ってくださるお客さんやママ友さんなど、相手の立場だったらこれ言われたらうれしいだろうな、嫌かもしれないな。無意識にそう考えて行動している気がします。

「そこに暮らす人が自慢できる町でありたい」
自分の作るガラスを、そのきっかけに

私自身、ここ小高で生まれ育ち、人生の大部分をこの町で過ごしてきました。小高のいいところは自然が美しいところ。住んでいる家の目と鼻の先に海があって、幼いころから海に遊びに行っていました。私自身、小高の町がとても好きなので、たとえば同級生など、その土地に暮らす人もみんな自慢したくなるような、そんな町になったらいいなと思います。そして私が今取り組んでいるランプワークが、そのきっかけになれたらいいな、とも。現在iriserで学んでいることを活かして、自分の家をアトリエとしてオリジナルの作品を作り、独立するのが今の夢です。小学校の「まち探検」で、子どもたちが自分の家のガラス作りを見学しに来るような、そんな町の人々とともに歩むガラス職人。ガラスを通して誰かが喜んでくれる瞬間がいちばんうれしくて、初めてのお客さんの顔も覚えているくらい。自分自身が楽しいと思えるガラスで、これからもたくさんの人とつながっていたいです。